頸椎ヘルニアへ対する鍼灸治療(戦場鍼・BFA)
患者様は50歳代の女性で、「鎖骨から両肩にかけての痛み」を主訴として来院されました。
現病歴
数年前より首肩の痛みと動作不利があった。I病院にてC4、C5頸椎ヘルニアの診断を受け治療を受けていたが、膀胱直腸障害による失禁により紙おむつをして生活するようになる。20日後にI病院にてC4、C5頸椎ヘルニアに対する手術を受ける予定であり、患者様は手術日までの疼痛緩和を期待して戦場鍼(BFA)施術を希望されました。
現症
・疼痛により肩の挙上が不能である。動作を試みると頸肩部から頭部にかけて強い疼痛が誘発される。
・肩甲骨間に疼痛がある。
・下肢の脱力感があり、歩行障害が認められる。
・全体的に疼痛は座位より立位で辛く、歩行時には骨盤全体に激しい疼痛が生じる。
・仰臥位でも疼痛が強く、睡眠時は2時間寝ているのもつらい状態である。
・膀胱直腸障害による失禁があり、紙おむつを使用
・全体的な痛みの程度は、7/10DVPRS
※患者さんは、7を選ばれたが、日常動作の不便さを考慮すると8、9辺りが妥当だと推測する。
処置
ASPを使ったBFA。
ASP鍼は患者様の希望により、ASP-Classicを使用した。
経過
・施術直後に痛みが軽減する。(4/10DVPRS)
・歩きやすくなった感じがする。
・患者様へは、一過性に神経への血流が回復したことによる効果の可能性があるため、無理な運動は控え、3日後抜針に来るまで安静に過ごしてもらうように指示した。
・3日後に抜鍼のために来院した。
・頸肩部の疼痛は施術翌日は更によくなった。(DVPRS3/10)
・腰下肢の症状は不変だった。
・膀胱直腸障害による失禁は来院時まで発生していない。
・抜鍼後数時間後には肩や背中の痛みが戻ってしまった。
・直腸膀胱障害は翌日には元に戻ってしまった。
ASPは未承認医療機器です
- Sedatelec SAS(フランス)より、医師、歯科医師、鍼灸師が個人輸入しております。
- 同一の成分や性能を有する他の国内承認医療機器等はございません。
- MDR(欧州医療機器),FDA(アメリカ医療機器),SOR(カナダ医療機器)等の認証を取得しております。