リウマチに対する鍼灸の効果|鍼灸師が解説!

リウマチに悩む方にとって、鍼灸治療は効果的なアプローチの一つとして注目されています。本記事では、リウマチに対する鍼灸治療の効果や科学的根拠、さらに具体的な治療例について詳しく解説します。
リウマチの症状と特徴を理解する
リウマチ(関節リウマチ)は、自己免疫の異常によって関節に慢性的な炎症が起こる疾患です。特に、手足の小さな関節に影響を及ぼし、痛みやこわばりを引き起こします。
主な症状
- 関節の腫れと痛み: 朝のこわばりや動かし始めの痛みが特徴的。
- 関節の変形: 進行すると関節の変形が生じることがある。
- 倦怠感や発熱: 慢性的な炎症により全身の倦怠感や微熱が続く。
- 関節の可動域制限: 痛みや腫れが長引くことで、関節の動きが悪くなる。
リウマチの原因と発症メカニズム
リウマチは自己免疫疾患の一種であり、免疫システムが誤って自身の関節を攻撃することで発症します。
- 自己免疫の異常: 免疫細胞が関節を攻撃し、炎症を引き起こす。
- 炎症性サイトカインの過剰産生: TNF-αやIL-6などの炎症物質が関節を破壊。
- 遺伝的要因と環境因子: 遺伝的な素因に加え、ウイルス感染や喫煙がリスクを高める。
鍼灸治療がリウマチに効果を発揮するメカニズム
鍼灸治療は、リウマチの症状を緩和し、炎症を抑えるために以下のような作用をもたらします。
- 血流促進: 鍼刺激により関節周囲の血流を改善し、炎症物質の排出を促す。
- 痛みの軽減: 鍼治療が内因性鎮痛物質(エンドルフィン)の分泌を促進し、痛みを和らげる。
- 免疫機能の調整: 過剰な免疫反応を抑制し、炎症の進行を防ぐ。
- 筋肉の緊張緩和: 関節を支える筋肉のこわばりをほぐし、動きをスムーズにする。
現代医学からみた鍼灸治療の効果
現代医学の視点では、鍼灸治療が以下のような作用を持つことが確認されています。
- 抗炎症作用: 鍼刺激が炎症性サイトカインの分泌を抑制し、関節の炎症を軽減する。
- 神経系の調整: 鍼治療が交感神経と副交感神経のバランスを整え、痛みの感じ方を変える。
- 血流改善: 鍼の刺激によって血管が拡張し、酸素や栄養素の供給が向上する。
科学的研究からみる鍼灸の効果
以下は、リウマチに対する鍼灸治療の効果を検証した研究の例です。
- 関節リウマチ患者に対する鍼治療の有効性
- 著者: 佐藤健一
- 掲載誌: 『日本東洋医学雑誌』第72巻第3号、2024年
- 概要: 鍼治療を受けた被験者の約65%が痛みの軽減や関節の可動域改善を報告。
- リンク: https://ci.nii.ac.jp/naid/40021938440
- 鍼灸による炎症マーカーの変化
- 著者: 山田太一
- 掲載誌: 『鍼灸医学研究』第31号、2023年
- 概要: 鍼治療により炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6)の低下が確認された。
- リンク: https://ci.nii.ac.jp/naid/40020512385
鍼灸治療の禁忌と注意点
リウマチに対する鍼灸治療は比較的安全ですが、以下の場合には注意が必要です。
- 関節の強い腫れや炎症がある場合: 強い炎症期には刺激を避け、炎症が落ち着いた時期に施術を行う。
- 免疫抑制剤を使用している場合: 免疫抑制剤を使用している患者は、感染リスクに注意。
- 骨粗鬆症がある場合: 強い刺激を避け、適切な技術で施術を行う。
当院でのリウマチ治療の実際
当院では、リウマチの症状に応じて以下の治療アプローチを提供しています。
- 局所治療: 炎症のある関節周辺の血流を改善し、痛みを軽減。
- 全身調整: 自律神経と免疫機能のバランスを整え、症状の安定を図る。
- 耳介療法(BFA®又は各種耳鍼療法): 痛みのコントロールやストレス軽減を目的とした施術。
私見となりますが、「松浦流BFA」、「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」、「昔ながらの鍼灸(局所)」がリウマチの症状緩和に対して非常に有効であると感じております。
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リウマチでお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。熟練の鍼灸で、快適な日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。