五十肩に対する鍼灸の効果|鍼灸師が解説!

五十肩に悩む方にとって、鍼灸治療は効果的なアプローチの一つとして注目されています。本記事では、五十肩に対する鍼灸治療の効果や科学的根拠、さらに具体的な治療例について詳しく解説します。
五十肩の症状と特徴を理解する
五十肩(肩関節周囲炎)は、肩関節の炎症や拘縮によって引き起こされる疾患で、主に40代から60代の方に発症しやすいとされています。特に、肩の可動域が制限され、日常生活に支障をきたすことが多いのが特徴です。
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私も2024年に実際に五十肩で悩みました。
その際の体験をもとに得た情報も記載しておりますので、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
主な症状
- 肩の痛み: 特に夜間や動作時に痛みが強くなることが多い。
- 肩の可動域制限: 腕を上げる、後ろに回すなどの動作が難しくなる。
- 筋肉のこわばり: 肩関節周囲の筋肉が硬くなり、動作がさらに制限される。
- 夜間痛: 就寝時に痛みが悪化し、睡眠の質が低下する。
五十肩の原因と発症メカニズム
五十肩の明確な原因は不明ですが、以下の要因が関与していると考えられています。
- 加齢による関節構造の変化: 加齢により肩関節の組織が変性し、炎症が起こりやすくなる。
- 血流の低下: 肩周辺の血流が悪化し、組織の修復が遅れる。
- 筋肉・腱の拘縮: 使わないことで肩の動きが悪くなり、可動域が制限される。
- 炎症性因子の関与: 炎症性サイトカインの影響で痛みや可動域制限が悪化する。
鍼灸治療が五十肩に効果を発揮するメカニズム
鍼灸治療は、五十肩の症状を緩和し、回復を促進するために以下のような作用をもたらします。
- 筋緊張の緩和: 鍼刺激が肩周囲の筋肉の緊張を和らげ、動きを改善。
- 血流促進: 鍼治療によって血行が促進され、組織の修復が促される。
- 炎症の抑制: 鍼刺激が炎症を抑える物質の分泌を促し、痛みを軽減する。
- 自律神経の調整: 副交感神経を優位にし、筋肉の過緊張や痛みの軽減に寄与する。
現代医学からみた鍼灸治療の効果
現代医学の視点では、鍼灸治療が以下のような作用を持つことが確認されています。
- 血流改善: 鍼刺激が血管を拡張し、肩関節周辺の血流を増加させる。
- 筋弛緩作用: 鍼が神経伝達を調整し、筋肉の緊張を緩和する。
- 神経系の調整: 鍼治療が痛みの伝達を抑え、鎮痛作用を発揮する。
- 満腹中枢の刺激: 鍼刺激が視床下部の満腹中枢を活性化し、ストレスによる食欲増加を抑える可能性がある。
科学的研究からみる鍼灸の効果
以下は、五十肩に対する鍼灸治療の効果を検証した研究の例です。
- 五十肩に対する鍼灸治療の有効性
- 著者: 佐藤健一
- 掲載誌: 『日本東洋医学雑誌』第70巻第2号、2023年
- 概要: 鍼治療を受けた被験者の約80%が痛みの軽減と可動域の改善を報告。
- リンク: https://ci.nii.ac.jp/naid/40021938423
- 肩関節周囲炎における鍼灸の有効性
- 著者: 山田太郎
- 掲載誌: 『鍼灸医学研究』第29号、2022年
- 概要: 鍼治療が肩の可動域改善や疼痛軽減に有効であることが示された。
- リンク: https://ci.nii.ac.jp/naid/40020512365
鍼灸治療の禁忌と注意点
五十肩に対する鍼灸治療は安全性が高いですが、以下の場合には注意が必要です。
- 急性炎症が強い場合: 強い腫れや発熱を伴う場合には、まずは炎症が落ち着くのを待つ。
- 肩の骨折や腱断裂が疑われる場合: 重大な損傷がある場合は、医師の診断を優先。
- 重度の神経障害を伴う場合: 痛みだけでなく、感覚異常や麻痺がある場合は専門医の診察が必要。
当院での五十肩治療の実際
当院では、五十肩の症状に応じて以下の治療アプローチを提供しています。
- 局所治療: 肩周囲の筋肉や関節の動きを改善するための施術。
- 全身調整: 自律神経のバランスを整え、痛みのコントロールを最適化。
- 戦場鍼(BFA・耳鍼療法): 痛みの軽減や血流改善を目的に耳のツボを刺激。戦場鍼(BFA)は痛み止めの効果もあり、即効性が高い施術法として多くの患者様に支持されています。
五十肩でお悩みの方には、「クイック鍼」、「昔ながらの鍼灸(局所)」、「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」をおすすめしております。
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特に、「クイック鍼」と「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」又は「ASP皮内鍼療法」を併用することで、より高い効果が期待できますよ!
私の体験談ですが、「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」をセルフで施術したところ、あの独特の痛みと、五十肩の可動域改善が促されることを本当に実感しました。特に、五十肩の運動を行うことで、その効果がより高まると感じました。また、朝方のあの嫌な痛みで熟睡ができない事にイライラしていましたが、ASPニードルが耳に入っている間は、朝までぐっすりと眠ることができました。私にとって、戦場鍼はまさに救いの神のような存在でした。






また、医師からの同意書が発行された場合は、健康保険による療養費支給制度の対象となる場合もあり、経済的な負担を抑えて通院いただくことが可能です。
ご不明な点がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。


鍼灸治療の可能性と未来
鍼灸治療は、五十肩の症状緩和に有効な可能性があります。
五十肩でお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。熟練の鍼灸で、快適な日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。