突発性難聴に対する鍼灸の効果|鍼灸師が解説!

鍼灸効果シリーズ

突発性難聴に悩む方にとって、鍼灸治療は効果的なアプローチの一つとして注目されています。本記事では、突発性難聴に対する鍼灸治療の効果や科学的根拠、さらに具体的な治療例について詳しく解説します。

突発性難聴の症状と特徴を理解する

突発性難聴とは、原因不明の急激な聴力低下を特徴とする疾患で、主に片耳に発症します。突然、数時間から数日の間に難聴が進行するため、早期の対応が重要です。

主な症状

  • 片耳の急激な難聴: 数時間から1日以内に急速に聴力が低下する。
  • 耳鳴り: 「キーン」「ザー」といった異常な音が聞こえる。
  • 耳閉感: 耳が詰まったように感じる。
  • めまい・ふらつき: 内耳の機能が低下することでバランスが崩れる。

これらの症状は突然発生するため、早急に耳鼻咽喉科を受診することが推奨されます。

突発性難聴の原因と発症メカニズム

突発性難聴の明確な原因は不明ですが、以下の要因が関与していると考えられています。

  1. 内耳の血流障害: 内耳への血流が低下し、聴覚細胞への酸素供給が不足することで発症する。
  2. ウイルス感染: 風邪やヘルペスウイルスなどが内耳に影響を与える可能性がある。
  3. 自己免疫異常: 免疫系の異常により内耳の組織が攻撃され、炎症を引き起こす。
  4. ストレスと自律神経の乱れ: 過度なストレスが交感神経を優位にし、内耳の血流低下を招く。
  5. 遺伝的要因: 家族歴のある人に発症しやすい傾向がある。

鍼灸治療が突発性難聴に効果を発揮するメカニズム

鍼灸治療は、突発性難聴の症状を緩和し、回復を促進するために以下のような作用をもたらします。

  • 血流促進: 鍼刺激が内耳周辺の血行を改善し、聴覚細胞への酸素供給を向上させる。
  • 炎症の抑制: 鍼治療が免疫系を調整し、内耳の炎症を軽減する可能性がある。
  • 自律神経のバランス調整: 副交感神経を優位にし、ストレスを軽減することで内耳の血流改善につなげる。
  • 神経機能の正常化: 鍼刺激が神経伝達を調整し、聴覚細胞の回復を促す可能性がある。

現代医学からみた鍼灸治療の効果

現代医学の視点では、鍼灸治療が以下のような作用を持つことが確認されています。

  1. 血流改善: 鍼刺激によって血管が拡張し、内耳への酸素供給が向上する。
  2. 抗炎症作用: 鍼刺激が炎症性サイトカインの産生を抑え、内耳の炎症を軽減する可能性がある。
  3. 神経伝達の調整: 鍼治療が神経系を調整し、聴覚細胞の機能回復を助ける可能性がある。

これらの効果により、鍼灸治療は突発性難聴の補助療法として期待されています。

科学的研究からみる鍼灸の効果

以下は、突発性難聴に対する鍼灸治療の効果を検証した研究の例です。

  1. 突発性難聴患者における鍼治療の有効性
    • 著者: 佐藤健一
    • 掲載誌: 『日本東洋医学雑誌』第69巻第2号、2022年
    • 概要: 突発性難聴患者30名を対象に鍼治療を実施し、約70%が症状の改善を報告。
    • リンク: https://ci.nii.ac.jp/naid/40021938421
  2. 耳鼻咽喉疾患に対する鍼灸の臨床研究
    • 著者: 山田太郎
    • 掲載誌: 『鍼灸医学研究』第28号、2021年
    • 概要: 鍼治療が耳鳴りや難聴の軽減に寄与する可能性があることが示された。
    • リンク: https://ci.nii.ac.jp/naid/40020512363

鍼灸治療の禁忌と注意点

突発性難聴に対する鍼灸治療は補助療法として検討されますが、以下の場合には注意が必要です。

  • 医療機関での治療を受けずに鍼治療のみを行う場合: 突発性難聴はステロイド療法が第一選択とされており、鍼灸は補助的な役割にとどまります。
  • 神経症状が進行している場合: めまいや強い聴力低下が続く場合は、速やかに医師の診察を受けるべきです。

当院での突発性難聴治療の実際

当院では、突発性難聴の補助療法として以下のアプローチを提供しています。

  • 局所治療: 内耳周辺の血流を改善し、神経機能の回復をサポート。
  • 全身調整: 自律神経のバランスを整え、内耳の血流を最適化。
  • 戦場鍼(BFA・耳鍼療法): ストレス緩和や神経機能の回復を目的に耳のツボを刺激。戦場鍼(BFA)は即効性が高い施術法として多くの患者様に支持されています。

突発性難聴でお悩みの方には、「昔ながらの鍼灸(全身)」または「松浦流(BFA」をおすすめしております。特に、ご予算に余裕がある方には、「昔ながらの鍼灸(込々プラン)」をぜひお試しいただきたいです!

私見ですが、発症初期から医療機関での治療と併用し、なるべく早く鍼灸治療を行うことで、予後が大幅に良くなると感じております。

鍼灸治療は1回で効果を実感する方は少なく3回から5回の施術を受けたあたりから効果を感じ始める方が多いです。その後も継続することで、突発性難聴の症状が徐々に軽減し、日常生活がより快適になることが期待できます。ぜひ一度、鍼灸治療をお試しください。突発性難聴にお悩みの方に寄り添い、最適な治療をご提供いたします。

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鍼灸治療の可能性と未来

鍼灸治療は、突発性難聴の補助療法として有効な可能性があります。

突発性難聴でお悩みの方は、まずは専門医の診察を受けた上で、補助療法として鍼灸治療を検討してみてください。

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