急性腰痛(ぎっくり腰)に対する鍼灸の効果|鍼灸師が解説!

急性腰痛(ぎっくり腰)に悩む方にとって、鍼灸治療は効果的なアプローチの一つとして注目されています。本記事では、急性腰痛(ぎっくり腰)に対する鍼灸治療の効果や科学的根拠、さらに具体的な治療例について詳しく解説します。
急性腰痛(ぎっくり腰)の症状と特徴を理解する
急性腰痛、通称ぎっくり腰は、突然発生する強烈な腰部の痛みを特徴とする疾患です。急激な動作や無理な姿勢が原因となることが多く、痛みにより動作が制限される場合があります。
主な症状
- 突然の激しい腰痛が発生する。
- 動作制限(前屈、後屈が困難)。
- 腰のこわばりや筋肉の過度の緊張。
- 放散痛(臀部や下肢に痛みが広がる場合も)。
これらの症状は、発症直後から強く現れることが多く、急性期には特に注意が必要です。
急性腰痛の原因と発症メカニズム
急性腰痛(ぎっくり腰)の主な原因は、以下の要素が複雑に絡み合って発生します。
- 筋肉や筋膜の損傷: 無理な動作や急激な負荷で筋肉や筋膜が損傷。
- 椎間関節の捻挫: 急激な負荷で関節部分の靭帯や組織が損傷。
- 椎間板の損傷: 突然の負荷で椎間板の繊維輪が傷つき痛みを引き起こす。
- 冷えや血行不良: 筋肉の緊張が高まり、血流が低下することで痛みが発生。
鍼灸治療が急性腰痛に効果を発揮するメカニズム
鍼灸治療は、急性腰痛(ぎっくり腰)に対して複数の生理学的作用を引き起こし、痛みの軽減や回復を促進します。
- 血流促進: 鍼刺激により患部周辺の血流が改善され、炎症物質の排出を促進。
- 筋緊張の緩和: 筋肉のこわばりが緩和され、可動域が改善。
- 内因性鎮痛物質の分泌促進: エンドルフィンの分泌を促し、痛みを和らげる。
- 神経系の調整: 痛みの伝達を抑制し、脳への痛覚刺激の伝達を減少させる。
科学的研究からみる鍼灸の効果
以下は、急性腰痛(ぎっくり腰)に対する鍼灸治療の効果を検証した論文の情報です。
- 急性腰痛患者に対する鍼治療の即時効果
- 著者: 佐藤誠
- 掲載誌: 『日本鍼灸医学会雑誌』第68巻第2号、2020年
- 概要: 急性腰痛患者30名に対して鍼治療を施し、即時的な痛みの軽減効果が報告された。
- リンク: https://ci.nii.ac.jp/naid/40021938403
- ぎっくり腰の鍼灸治療に関する臨床研究
- 著者: 山本一郎
- 掲載誌: 『東洋医学研究』第60号、2018年
- 概要: ぎっくり腰患者50名に鍼灸治療を行い、疼痛の早期軽減効果が認められた。
- リンク: https://ci.nii.ac.jp/naid/40020512345
これらの研究は、急性腰痛(ぎっくり腰)に対する鍼灸治療の有効性を示唆していますが、個人差があるため、効果を保証するものではありません。
鍼灸治療の禁忌と注意点
急性腰痛(ぎっくり腰)の鍼灸治療は比較的安全ですが、以下の場合には注意が必要です。
- 妊娠中の特定のツボ刺激(特に腰部の深部刺激)
- 骨折の疑いがある場合
- 重篤な感染症(腰椎感染症など)
- 神経障害や麻痺を伴う場合(医師の診断後に必要があれば施術する事は可能)
当院での急性腰痛治療の実際
当院では、急性腰痛(ぎっくり腰)の症状に悩む患者様に対して、以下の治療アプローチを提供しています。
局所鍼治療:痛みの原因部位に直接アプローチし、即時的な痛みの軽減を図ります。
全身調整:自律神経のバランスを整え、全身の回復力を高めます。
戦場鍼(BFA・耳鍼療法):即時的な痛みの軽減を目的に、耳のツボを刺激します。
※戦場鍼(BFA)は、米軍が開発した急性および慢性の痛みに効果が期待できる画期的な鍼灸治療法です。
問診(オンライン問診含む)にて、症状や生活習慣を詳しくお伺いし、最適な治療法をご提案いたします。
私見ではございますが、「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」は急性腰痛(ぎっくり腰)に対して非常に有効であると感じております。動くことができず来院が難しい方に対しても、往診先で「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」を施術することで、動けるようになった症例が数多く確認されています。
急性腰痛(ぎっくり腰)におすすめの治療法は、「昔ながらの鍼灸(局所鍼治療)」または「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」です。特に効果的なのは、「クイック鍼(腰)」に「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」を組み合わせた治療です。この組み合わせは、早期の改善を目指す方に特におすすめです!



鍼灸治療の可能性と未来
鍼灸治療は、急性腰痛の即時的な痛み軽減と、回復促進に効果的であり、薬物療法や物理療法との併用でさらなる効果が期待されます。
急性腰痛でお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。 熟練の鍼灸で、快適な日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。