慢性腰痛に対する鍼灸の効果|鍼灸師が解説!

慢性腰痛に悩む方にとって、鍼灸治療は効果的なアプローチの一つとして注目されています。本記事では、慢性腰痛に対する鍼灸治療の効果や科学的根拠、さらに具体的な治療例について詳しく解説します。
慢性腰痛の症状と特徴を理解する
慢性腰痛は、3か月以上続く腰部の痛みで、筋肉や関節、椎間板などの異常によって引き起こされることが多いです。
主な症状
- 腰部の鈍痛や違和感が持続し、姿勢の変化や疲労で悪化しやすい。
- 朝のこわばりや長時間同じ姿勢をとった後の痛みが強くなる。
- 可動域の制限が見られ、前屈や後屈の際に痛みを伴う。
これらの症状は、急性腰痛と異なり、長期間継続するのが特徴です。
慢性腰痛の原因と発症メカニズム
慢性腰痛の原因は多岐にわたり、以下のような要因が関連しています。
- 長時間の座位や運動不足による筋力低下。
- 姿勢の悪化。
- 筋肉のアンバランス(私見ですが、骨盤の歪みとマーケッターが表記する類のもの)
- ストレスや自律神経の乱れによる慢性的な筋肉緊張。
- 筋膜炎や脊柱管狭窄症などの疾患。
鍼灸治療が慢性腰痛に効果を発揮するメカニズム
鍼灸治療は、慢性腰痛の症状を緩和するために複数の生理学的作用を引き出すと考えられています。
- 鍼刺激による血流促進と筋緊張の緩和。
- 自律神経系の調整による筋肉の緊張軽減。
- エンドルフィン分泌促進による痛みの緩和。
科学的研究からみる鍼灸の効果
慢性腰痛患者に対する鍼治療の効果
- 著者: 田中宏
- 掲載誌: 『日本東洋医学雑誌』第72巻第5号、2019年
- 概要: 慢性腰痛患者50名を対象に、鍼治療群と通常治療群を比較した臨床研究。鍼治療群で有意に痛みの軽減が確認された。
- リンク: https://ci.nii.ac.jp/naid/40021938402
鍼灸治療が腰痛患者の生活の質に及ぼす影響
- 著者: 山田真一
- 掲載誌: 『鍼灸医学』第55号、2017年
- 概要: 慢性腰痛患者の痛みスコアおよびQOL(生活の質)への効果を評価し、鍼治療の有効性を報告。
- リンク: https://ci.nii.ac.jp/naid/40020482672
これらの研究は、慢性腰痛に対する鍼灸治療の有効性を示唆していますが、個人差があるため、効果を保証するものではありません。
鍼灸治療の禁忌と注意点
慢性腰痛に対する鍼灸治療は比較的安全ですが、以下の場合には注意が必要です。
- 妊娠中の方で特定のツボへの刺激(特に腰部の深部刺激)
- 腰部の重篤な感染症(脊椎感染症など)
- 癌の骨転移による痛み
- 骨折や急性の外傷
当院での慢性腰痛治療の実際
院では、慢性腰痛の症状に悩む患者様に対して、以下の治療アプローチを提供しています。
局所鍼治療:痛みの原因部位に直接アプローチし、慢性的な痛みの軽減を図ります。
全身調整:自律神経のバランスを整え、全身の回復力を高めます。
戦場鍼(BFA・耳鍼療法):慢性的な痛みの軽減を目的に、耳のツボを刺激します。
※戦場鍼(BFA)は、米軍が開発した急性および慢性の痛みに効果が期待できる画期的な鍼灸治療法です。
問診(オンライン問診含む)にて、症状や生活習慣を詳しくお伺いし、最適な治療法をご提案いたします。
私見ではございますが、「ASPを用いた戦場鍼(BFA)」は慢性腰痛に対して非常に有効であると感じております。
慢性腰痛にお悩みの方におすすめの治療法は、「昔ながらの鍼灸(全身鍼治療)」または「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」です。
特におすすめなのは、全身のケアをしっかりと行える「昔ながらの鍼灸(込々プラン)」です。慢性的な症状に対する根本的なアプローチをお試しになりたい方は、ぜひご相談ください。


鍼灸治療の可能性と未来
鍼灸治療は、薬物療法と併用することで相乗的な効果が期待できます。特に慢性的な腰痛に悩む方にとって、鍼灸は痛み止めの使用量を減らしつつ、安全で持続的な症状緩和が期待できる治療法として注目されています。
慢性的な腰痛でお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。熟練の鍼灸で、快適な日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。