肩こりに対する鍼灸の効果|鍼灸師が解説!

鍼灸効果シリーズ

肩こりでお悩みの方にとって、鍼灸治療は効果的な選択肢の一つとして注目されています。本記事では、肩こりに対する鍼灸の効果について、医学的な根拠や実際の治療例を交えながら詳しく解説していきます。

肩こりの原因と特徴を理解する

肩こりには様々な原因があり、その症状の程度や持続期間も人によって異なります。代表的な原因として、筋肉の緊張、血行不良、姿勢不良、ストレスなどが挙げられます。筋肉の緊張はデスクワークや長時間の同じ姿勢により引き起こされやすく、血行不良が加わることで、さらに症状が悪化することがあります。また、精神的ストレスが自律神経の乱れを引き起こし、肩周囲の筋肉を緊張させることも少なくありません。

筋肉の緊張による肩こり

筋肉の緊張は、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用など、不自然な姿勢を続けることによって生じます。特に僧帽筋や肩甲挙筋が硬直しやすく、慢性的な痛みや重だるさを引き起こします。

血行不良と肩こり

血行不良は、筋肉の緊張が続くことで血管が圧迫され、酸素や栄養の供給が不足することで生じます。これにより老廃物の蓄積が進行し、さらに筋肉の硬直や痛みを悪化させる悪循環が生まれます。

鍼灸治療が肩こりに効果を発揮するメカニズム

鍼灸治療が肩こりに効果を発揮する理由は、複数の医学的メカニズムによって説明することができます。

筋肉の緩和と血流改善

鍼灸治療では、肩こりの原因となっている筋肉の硬直部位に直接アプローチします。鍼が筋肉に刺入されることで、筋肉が反射的に緩み、血流が改善されます。これにより、酸素や栄養が筋肉に行き渡り、老廃物の排出も促進されます。

さらに、鍼灸治療は筋膜リリース効果も期待できます。筋膜は筋肉を包む結合組織であり、これが癒着したり過度に緊張することで、肩こりの原因となることがあります。鍼の刺激により筋膜の柔軟性が回復し、筋肉の可動域が向上し、より効果的に肩こりの緩和が図れます。

自律神経の調整

鍼灸は自律神経のバランスを整える効果があります。特に副交感神経を優位にし、心身のリラックス効果を促します。これにより、ストレス性の肩こりの改善や、慢性的な筋肉の緊張緩和に効果を発揮します。

痛みの軽減

鍼灸治療には、痛みを抑制する作用もあります。鍼の刺激が脳内でエンドルフィンやセロトニンといった神経伝達物質の分泌を促し、痛みの知覚を抑制することが科学的に証明されています。

科学的研究からみる鍼灸の効果

鍼灸治療の肩こりに対する効果は、様々な科学的研究によって裏付けられています。

臨床研究による効果の実証

2023年に発表された大規模な臨床研究では、慢性肩こり患者に対する鍼治療の効果が報告されています。研究では、週2回の鍼治療を3ヶ月間継続したグループでは、痛みのスコアが約50%改善し、肩の可動域も大幅に向上したことが示されました。

筋肉緩和と血流改善の研究

別の研究では、鍼治療を受けたグループで、治療後の血流量が顕著に増加し、筋肉の硬直が有意に減少したことが報告されています。これにより、肩こりの根本的な改善に寄与することが証明されています。

これらの研究は、肩こりに対する鍼灸治療の効果を示唆しています。
ただし、臨床結果には個人差があるため、必ずしも同様の結果が得られるとは限りません。

当院での肩こり治療の実際

実際の治療現場では、患者様一人一人の症状に合わせて、最適な治療プランを組み立てています。まず問診(オンライン問診含む)にて、症状の程度や原因、生活環境を丁寧にお聞きした上で、治療方針を決定します。

治療の流れと期待される効果

一般的な治療の流れとしては、まず急性期の痛みの緩和を目指し、その後、慢性症状の改善と再発予防を目的とした治療へと移行していきます。初期は週2-5回の治療を推奨し、症状の改善に応じて徐々に治療間隔を広げます。当院に来られた多くの患者様が、酷い肩こりの場合でも2-5回の治療で効果を実感されている方が多くいらっしゃいます。

※戦場鍼(BFA)で肩こりの治療を行った場合は、この限りではなく、1回の治療で劇的に効果を実感していただけることもあります。

実際の治療効果:症例紹介

当院で実際に治療を行った患者様の症例として、デスクワーク中心の30代男性の例があります。週1回の治療(局所鍼灸治療)を1ヶ月間継続したことで、長年続いた肩の重だるさと痛みが解消され、仕事のパフォーマンスが向上しました。その後は月に1回の通院で、ジム通いなども併用しながら肩こりの予防を続けておられます。

また、50代女性では、慢性的な肩こりと頭痛の併発が見られましたが、週に1回の治療(松浦流BFA)を3ヶ月間継続して施術したことで、肩こりが大幅に軽減し、頭痛が発生することなく過ごされています。

当院は70余年の実績があり、肩こりに対する鍼灸治療の症例数は圧倒的な数を誇り、ここに書ききることはできません。数々の症例を積み重ねてきた経験から、きっとお客様にぴったりの鍼灸治療法をご提案できると自負しております。

肩こりにお悩みの方には、「クイック鍼」、「昔ながらの鍼灸(局所)」、「昔ながらの鍼灸(全身)」または「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」がおすすめです。特に効果が期待できるのは、「クイック鍼」に「ASPを使用した戦場鍼(BFA)」または「松浦流BFA」を組み合わせた施術です。この施術は非常に高い効果を実感いただける自信がありますので、ぜひ一度お試しください!
さらに、慢性的な肩こりに悩まされている方や、効果をできるだけ長続きさせたい方には「ASP皮内鍼療法」もおすすめです。長期的な改善を目指したい方にぴったりの治療法ですので、ぜひご相談ください。

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また、肩こりは医師から「頚腕症候群」や「頸椎捻挫後遺症」などの病名で同意書が発行された場合、健康保険(療養費)を利用して鍼灸治療を受けることができます。療養費の適用に関する詳細は、各健康保険組合へお問い合わせください。

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現代医学からみた鍼灸治療の効果

最新の研究では、鍼灸治療の効果メカニズムについて、さらなる解明が進んでいます。特に、神経伝達物質の分泌促進や筋肉の微細損傷の修復過程を通じて、痛みの抑制効果が明確になりつつあります。

肩こりに対する鍼灸治療の可能性

鍼灸治療は、肩こりに対して科学的にも効果が実証された治療法です。特に、慢性的な症状やストレス性の肩こりに対して高い効果が期待できます。ただし、症状の原因によって最適な治療方法は異なるため、専門家による適切な診断と治療が重要です。

当院では、一人一人の症状に合わせた丁寧な治療を心がけています。肩こりでお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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